2025年度調査研究結果発表シンポジウム「デマンド交通は万能か~あるべき地域の公共交通を考える~」を開催しました!
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当調査会では毎年度、市町村の自治に関する調査研究を行っています。
今回、昨年度の調査研究の結果を踏まえ、「デマンド交通は万能か~あるべき地域の公共交通を考える~」と題してシンポジウムを開催しました。
シンポジウム概要
1.日時 2025年8月1日(金) 13時30分から16時45分
2.会場 府中市市民活動センタープラッツ バルトホール
3.プログラム
- 主催者挨拶
加藤 育男 (公財)東京市町村自治調査会 理事長(福生市長) - 基調講演
「デマンド交通を考える~1人当たりコストを切り口に~」
藤井 敬宏 日本大学 理工学部 非常勤講師 - 調査研究結果発表
「多摩・島しょ地域における持続可能な地域公共交通に関する調査研究結果」
髙橋 力哉 (公財)東京市町村自治調査会 企画調査部 主任 - パネルディスカッション
【第1部:現場から学ぶデマンド交通~事業者・自治体の目線から~】
「受託事業者から見たコミュニティバス・デマンド交通のこれから」
藤代 純一 大新東株式会社 運営企画室
「軌道交通のない武蔵村山市のデマンド交通」
波多野 史明 武蔵村山市 都市整備部 交通企画・モノレール推進課 交通企画・モノレール推進係長
「郊外住宅団地でのデマンド交通による地域の移動手段確保の取組」
工藤 昂光 静岡県 伊豆の国市 企画財政部 協働まちづくり課 主査
【第2部: 意見交換~デマンド交通は地域公共交通を救うのか?~】 
基調講演

「デマンド交通を考える~1人当たりコストを切り口に~」
はじめに、日本大学理工学部非常勤講師である藤井敬宏氏による基調講演が行われました。デマンド交通はどのような特徴を持った地域であれば利便性と効率性を発揮しうるか、デマンド交通を切り口に地域公共交通はどのようにあるべきかなどについて、ご講演いただきました。
調査研究結果発表

「多摩・島しょ地域における持続可能な地域公共交通に関する調査研究結果」
 
続いて、当調査会の髙橋力哉主任から、2024(令和6)年度に実施した「多摩・島しょ地域における持続可能な地域公共交通に関する調査研究」結果について発表を行いました。ここでは、多摩・島しょ地域自治体・住民アンケート結果の概要や、自治体における公共交通の現状と今後の取組の方向性に関する提言を発表しました。
パネルディスカッション
続いて、自治体におけるデマンド交通のあり方や地域公共交通の今後について、より理解を深めることを目的に、交通事業者と自治体の現場から3名の方にご登壇いただきました。まず登壇者に各々の取組内容をご紹介いただき、基調講演を行った藤井氏がコーディネーター役となって、パネルディスカッションを行いました。
第1部 現場から学ぶデマンド交通~事業者・自治体の目線から~
受託事業者から見たコミュニティバス・デマンド交通のこれから

大新東株式会社の藤代氏から「受託事業者から見たコミュニティバス・デマンド交通のこれから」と題して、受託している事例を取り上げながら、コミュニティバスやデマンド交通の特性、デマンド交通の配車システムなどをご紹介いただきました。
軌道交通のない武蔵村山市のデマンド交通

武蔵村山市都市整備部交通企画・モノレール推進課交通企画・モノレール推進係長の波多野氏から「軌道交通のない武蔵村山市のデマンド交通」と題して、乗合タクシー「むらタク」の取組の概要について、導入経緯、利用状況、導入にあたり検討したことなどをご紹介いただきました。
郊外住宅団地でのデマンド交通による地域の移動手段確保の取組

静岡県伊豆の国市企画財政部協働まちづくり課主査の工藤氏から「郊外住宅団地でのデマンド交通による地域の移動手段確保の取組」と題して、予約型乗合タクシーの取組の概要について、導入経緯、利用状況、導入にあたり検討したこと、住民との協定、運行事業者との契約方式などをご紹介いただきました。
第2部 意見交換~デマンド交通は地域公共交通を救うのか?~

ここまでの講演や取組の紹介を踏まえ、より具体的なポイントを探るべく、意見交換を行いました。
今後の地域公共交通を考える上でのポイント、デマンド交通を積極的に導入すべきか、自治体職員と交通事業者・地域住民とのコミュニケーションの重要性など多岐にわたるテーマで、自治体における地域公共交通のあるべき姿について活発な議論となりました。
また、パネルディスカッションでは事前にいただいた来場者の質問に対し、各登壇者からそれぞれの知見を踏まえてお話いただきました。
