2021年度調査研究結果発表シンポジウム「ひきこもり支援の必要性 ~多様な生き方を地域で支援する~」を開催しました!
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当調査会では毎年度、市町村の自治に関する調査研究を行っています。
今回、昨年度の調査研究の結果を踏まえ、「ひきこもり支援の必要性~多様な生き方を地域で支援する~」と題してシンポジウムを開催しました。

シンポジウム概要
1.日時 2021年10月19日(火) 13時30分から16時30分
2.会場 府中市市民活動センタープラッツ バルトホール
3.プログラム
- 主催者挨拶
石阪 丈一 (公財)東京市町村自治調査会理事長(町田市長)
- 基調講演
「多様な生き方を支えるためのひきこもり支援」
中島 修 文京学院大学 人間学部人間福祉学科 教授 博士(社会福祉学)
- 調査研究結果発表
基礎自治体において取り組むべきひきこもり支援の内容やその展開方策
齋藤 彬子 (公財)東京市町村自治調査会 調査部 研究員
- パネルディスカッション
【第1部:行政が取り組むひきこもり支援】
「自治体におけるひきこもり支援~文京区版ひきこもり総合対策から~」
大戸 靖彦 文京区 福祉部 生活福祉課長
【第2部:支援団体によるひきこもり支援】
「ひきこもるリスクを抱えた若者たちの自立支援システム作りとその運営」
佐藤 洋作 認定特定非営利活動法人 文化学習協同ネットワーク 代表理事
「ひきこもりをとらえなおす~当事者とデザインする支援とは~」
林 恭子 一般社団法人 ひきこもりUX会議 代表理事
【第3部:自治体のひきこもり支援についての意見交換】

基調講演

「多様な生き方を支えるためのひきこもり支援」
はじめに、文京学院大学人間学部教授である中島修氏による基調講演が行われました。「豊島区ひきこもり支援実態調査」からわかること、「東京都ひきこもり支援協議会」における提言、大阪府豊中市や秋田県藤里町における取組などをご説明いただきました。
これらを踏まえて、ひきこもり状態にある方の実態、ひきこもり状態にある方への自治体職員の認識のあり方など、当シンポジウムの内容に係る基本的な考え方を解説していただきました。

調査研究結果発表

「基礎自治体において取り組むべきひきこもり支援の内容やその展開方策」
次に、当調査会が2020年度に実施した調査研究結果について、当調査会の齋藤研究員から発表を行いました。ここでは、多摩・島しょ地域自治体アンケートの結果や先進自治体や支援団体による取組に触れながら、多摩・島しょ地域自治体が取り組むべき方策について提言を行いました。

パネルディスカッション

続いて、多摩・島しょ地域の自治体におけるひきこもり支援はどうあるべきか、多様な生き方を地域で支援するにはどうしたら良いか、より理解を深めることを目的に、行政と支援団体という視点から、3名の方にご登壇いただきました。基調講演を行った中島氏がコーディネーター役となり、まず登壇者に各々の取組内容を紹介いただき、パネルディスカッションを行いました。

第1部 行政が取り組むひきこもり支援

文京区福祉部生活福祉課長の大戸靖彦氏から、「自治体におけるひきこもり支援~文京区版ひきこもり総合対策から~」として、区のひきこもり支援センターを主軸に複数の相談窓口や関係機関の連携による一元的な支援体制を構築するひきこもり総合対策について紹介いただきました。

第2部 支援団体によるひきこもり支援

認定特定非営利活動法人 文化学習協同ネットワーク

認定特定非営利活動法人文化学習協同ネットワーク代表理事の佐藤洋作氏から、「ひきこもるリスクを抱えた若者たちの自立支援システムづくりとその運営」として、若者の生きづらさとそれを支える周囲のあり方などを紹介いただきました。

一般社団法人 ひきこもりUX会議

一般社団法人ひきこもりUX会議代表理事の林恭子氏から、「ひきこもりをとらえなおす~当事者とデザインする支援とは~」として、個人の体験談や女性向けの支援の必要性などを紹介いただきました。

第3部 自治体のひきこもり支援についての意見交換

ここまでの講演や取組の紹介を踏まえ、より具体的なポイントを探るべく、意見交換を行いました。地域での理解促進、地域の実情に応じた支援のあり方、広域での支援体制の構築など多岐にわたるテーマで、基礎自治体によるひきこもり支援について活発な議論となりました。
また、質疑応答では事前にいただいた来場者の質問に対し、各登壇者からそれぞれの知見を踏まえた回答と、ひきこもり支援に取り組む方への提案をいただきました。