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多様化する働き方を踏まえた職場づくりに関する調査研究

[2018年3月29日]

報告書について

調査研究の成果をまとめた報告書については、右側のリンクからご覧いただけます。

調査研究の概要

調査研究の背景・目的

多様な働き方の実現は、女性活躍やワーク・ライフ・バランスの推進に加えて、労働力不足解消や生産性向上に向け、さまざまな制約のある人も働くことができる環境を整備するという観点からも求められています。特に長時間労働を容認していた従来の働き方や組織のあり方を抜本的に改善しなければ、多様な働き方を受け入れることは困難です。

こうした新たな働き方に対する取組は、民間企業を中心に議論が進められていますが、自治体にとっても大きな課題であり、従来の働き方を見直し、多様な働き方を可能とする職場環境の整備が求められています。

しかし、多くの自治体において多様な働き方の実現に向けて、時間外勤務の削減や女性活躍推進、ワーク・ライフ・バランス推進に向けた取組が行われていますが、取組による効果はあまり得られず、継続的・効果的な取組となっていない状況にあります。

そこで本調査研究は、今後、多摩・島しょ地域市町村が、多様な働き方を進める上での、課題やボトルネックを明らかにするとともに、実際に取組を進める上で参考となることを目的として、多様な働き方の実現に向けた職場づくりのあり方を提示しました。

実施した調査研究

  1. 文献調査:全国の動向や先進的な取組事例、働き方改革に関する報告書・文献整理
  2. 自治体アンケート:都内市区町村の勤務実態や多様な働き方の実現に係る取組の調査
  3. 市町村職員アンケート:職員の勤務実態、多様な働き方の実現に関する意識等を把握
  4. 先進事例ヒアリング:先進的な取組を実施している自治体へのヒアリング
  5. アドバイザー会議:働き方改革の動向、取組のポイント、提言に関する意見交換
  6. 検討会:多摩・島しょ地域における多様な働き方の実現について人事担当者と討議

調査研究の内容

本報告書は、多摩・島しょ地域市町村における多様な働き方を実現する職場づくりのための提言をまとめた「提言編」と、調査研究の結果をまとめた「調査結果編」にわかれています。

「提言編」は、多様な働き方を実現する職場づくりの背景、多摩・島しょ地域市町村における働き方の実態と取組状況、課題を整理し、解決方策を提言としてまとめています。

「調査結果編」は、調査研究の各調査の詳細結果を掲載しています。

提言編の内容

  1. 働き方改革に関する昨今の法改正等の経緯(第1章)
  2. 多様な働き方を検討する基礎情報及び多摩・島しょ地域市町村の働き方の実態(第2章)
  3. 取組の課題(第3章)
  4. 多様な働き方を実現する職場づくりに向けた提言(第4章)
  5. 調査研究を踏まえた今後の検討課題(第5章)
  6. 働き方改革の先に待つ、長期的な自治体の将来像・今後の方向性(第6章)

多摩・島しょ地域市町村における働き方の実態と取組状況、課題

  • 住民ニーズの多様化や複雑化する社会問題への対応など、近年自治体に求められる役割は増加する傾向にあり、職員の業務負担も増加している可能性がある。
  • 多様な働き方に向けた取組として、効果が高いとされる時間外勤務削減、ワーク・ライフ・バランス推進等の取組は多く行われているが、具体的な成果にまではつながっていない。
  • 多様な働き方の実現に向けた取組の効果が実感されず、業務の負担感が増加している要因として、(1)取組を推進する意識や取組を進めやすい環境が整っていないこと、(2)現在の負担が大きい業務状況、(3)現在の行政サービスのあり方の3つが考えられる。
  • 先進事例からは、(1)全庁的な取組・制度として浸透させる仕掛けを用意し、取り組みやすい雰囲気、環境をつくり、(2)取組に対する評価などのインセンティブを用意し、取組への意欲を高め、(3)独自の取組を奨励してそれを展開し、(4)管理職を含めた周囲の職員等に対する適切な指導や支援を行うことが重要であるという示唆を受けた。
  • すぐに個別の取組を始めるのではなく、その前提条件となる多様な働き方の実現を目指す組織文化の醸成を図る必要がある。まずはそのための目標設定、評価、共有を行い、その上で個別の取組の実践、それを支える推進組織の構築をいかに行うかが課題となる。

多様な働き方の実現に向けた職場づくりの提言~職員が負担なく、効果を感じることができる、多様な働き方を実現する取組の推進~

  • 多様な働き方を実現する職場づくりのためには、組織文化の醸成によって取り組みやすい環境づくりをした上で取組を推進することが必要である。多様な働き方を認め、推進する組織文化の醸成により共通認識を得ることで、実効性のある取組を推進することが可能となる。
  • 職場において、管理職や職員同士が相互に働き方の事情を把握し、組織文化を醸成するためには、緩やかな職場コミュニケーションの場を設けることが有効である。また、職場での組織文化の醸成にあたっては、部署ごとに目標・ターゲットを設定するなど、管理職による取組の促進・支援が重要となる。さらに、係長マネジメントや一般職員等の主体的参加と理解、推進組織による取組の検討・調整などの支援が重要である。
  • 多様な雇用形態の職員(臨時職員、嘱託職員、再任用職員など)の配置・活用のため、期待する役割を明確化するとともに、ミッションの付与など活躍の場を設定し、より効果的な活用を図ることが必要である。また、業務効率化のためには、業務の所要時間・業務の流れなどの実態把握を全庁的に行って、業務負担の軽減・効率化を重点的に行う必要がある。
  • 各部署における目標や取組内容、進ちょく状況等を把握できる体制を整え、それを全職員に見える形で共有できるようにすることが望ましい。そうすることで、効果的でないものや進ちょくがみられない成果目標なども確認することができ、迅速に改善を図ることができる。
多様な働き方を実現する職場づくりの3つのポイント

調査研究を踏まえた今後の検討課題

短期的には解決が困難なものの、多様な働き方を踏まえた環境づくりをさらに進めるために、中長期的な視点で検討すべき事項として、以下の5項目を示しています。

  1. 行政サービスのあり方の見直し
  2. 企画部門と連携した事業・業務の見直し
  3. 民間企業との連携
  4. 他自治体との知見交流
  5. エビデンスに基づく政策形成への転換

ポスト働き方改革に向けて~自治体の将来像を考える~

今回の調査研究の結果から直接導き出されたものではないものの、働き方改革の先に待つ、長期的な自治体の将来像、今後の方向性について考え方を示しています。

  1. 職員の年齢構成・職層の変化や制度改革を見据えた組織経営
  2. 行政職員の労働流動性の向上と人材確保
  3. 副業の拡大と「公務員」の肩書以外の地域貢献
  4. AI 等の技術革新の活用

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問合せ

公益財団法人 東京市町村自治調査会 調査部

電話: 042-382-7722 ファックス: 042-384-6057

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